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ここでは夜景とそれに関わる歴史として、「夜景店の歴史」と「夜景媒体の歴史」についてまとめます。各項目の参考図とともに解説をご覧ください。
夜景店の歴史 参考図表示
代表的な要素に絞り込んでいますが、ほぼその流れを感じることはできるでしょう。日本で初のホテル「バンドホテル」の前身が誕生したのが、1867年、その後、山下埠頭方面へ移転、リニュ−アルの後現在に至っています。ホテル系夜景店としての前身はここにあります。1958年に東京タワ−が完成し、イルミネ−ションが点灯。開業記念としてではあるものの、見せる明りとしては東京で始めてのこと。1964年頃からは、ホテルニュ−オ−タニの「ブル−スカイ」など、回転展望レストランのブ−ムが訪れ、360度の展望が楽しめる夜景店の登場です。この流れは、年を経て郊外に普及し、1981年には大規模ショッピングセンタ−・船橋ララポ−ト内そごうの最上階に、ホテルオ−クラ系列の「ラ・ロンド船橋」がオ−プンしています。80年代の中頃、横浜の新山下に「ベイサイドクラブ」、芝浦に「トウキョウ ベイ ゴ−ゴ−」が登場し、第一次湾岸ブ−ムが始まります。バブル全盛との相乗効果でその勢いはとどまることを知らず、横浜ベイブリッジの完成なども拍車をかけ、様々な夜景店が乱立していきます。が、まもなく「エムザ 有明」の閉店など、湾岸ブ−ムも終焉。もちろんバブルも崩壊。ここまでが、「第一次夜景ブ−ム」といえそうです。 バブルが弾けた後も、夜景鑑賞はもっともリ−ズナブルなアミュ−ズメントとしてその人気は持続していきます。「第二次夜景ブ−ム」の到来です。お金のない人々は、お金のかからない夜景鑑賞へとその消費行動をシフトしていきます。さらに、ブ−ムを勢いづけた点が三つあります。一つは、バブル時期に計画された大規模プランが完成し始めたこと。レインボ−ブリッジ、そして天王州など夜景店を備えたビル群が続々と出現してきたのです。また二つめとして、こちらもバブル時期に計画されたものではありますが、区役所などの公営機関の新オ−プンがあります。練馬、北、文京区のそれには展望レストランがあり、リ−ズナブルに夜景が鑑賞できるようになったのです。三つめは、情報誌による夜景特集の増加と「東京夜景」なる夜景ガイドの登場です。マスコミの影響により、さらに人々は続々オ−プンする夜景店の情報を知り、夜景鑑賞行動へと向かいます。と同時に、自分が好きな夜景店を自分の目で見、選択し始めていきます。第二次ブ−ムも、「品川プリンス新館」「恵比寿ガ−デンプレイス」の開業により一段落します。が、この間、「単に安く夜景が眺められればいい」といった意識から「もっと本物の夜景がみたい」「夜景鑑賞を配慮した店で夜景を眺めたい」といった、さらに高度な意識へと人々の欲求は変化していることを付け加えておきましょう。そして、第二次湾岸ブ−ムの到来と同時に、現在に至る「第三次夜景ブ−ム」が始まります。竹芝再開発の全面完成、臨海副都心に夜景店が続々と登場し、ゆりかもめなる交通機関によって車にとどまらず電車にて、老若男女が訪れています。いまだブ−ムの途中なのでその特徴について語るのは早急ですが、あえて述べるのなら、鑑賞者層の広がりかもしれません。カップルはまだまだ中心層を構成していますが、近年オ−プンしている夜景店は、カップルだけを対象としているのではなく、ファミリ−をタ−ゲットにしている店が多いのです。これはカップルタ−ゲットの第一次湾岸ブ−ムとは一線を画しているようです。
夜景媒体の歴史 参考図表示
さて、まずは夜景関連を扱った雑誌の歴史をみてみましょう。バブル以後の「第二次夜景ブーム」の中間期から、Weeklyぴあの「エリアスペシャル」に続き(当時、私はWeeklyぴあの編集者で、自らが担当した)、Tokyo Walkerの「東京の夜を楽しむ!」「横浜で遊ぶ!」といった夜景特集が組まれたのが最初。ただ、中身はほぼ夜景特集といえるのですが、特集タイトルは「……スペシャル」「……で遊ぶ」といった、「夜景」なる言葉を銘打っていないのです。が、翌94年にぴあ’S NIGHTなるムックにて、タイトルとして「夜景」が登場します。以後、第二次夜景ブームの成熟化に呼応して、いやブーム自体を促進するかのように、1994〜95年にかけてムック、雑誌などにおいて、夜景をメインテーマにした様々な「夜景特集」が組まれてきます。そして96年前後、臨海副都心のお披露目による第三次夜景ブームへと突入。「臨海部を中心とした夜景特集」が数多く発表されると同時に、情報誌以外の週刊誌などでも夜景を扱った記事が目につくようになります。が、1997年は灼熱!ともいうべき臨海熱は一旦落ち着き現在は、「夜景地の数を競うなどの数的な」切り口、「特定のメッセージ性を持たせる」切り口、または「ある特集エリアに合わせての一部」的切り口と、94、95年に多くみられる特集スタイルに戻っています。
一方書籍では、1984年の「環境照明のデザイン」なる専門書により、供給側からの夜景提案が媒体として始まりますが、バブル以後の第二次夜景ブームの中間期に、夜景ガイド本としては初の『東京夜景』が出版されます。その後、第二次成熟期から第三次ブームにかけて、『東京夜景シリーズ』の続編が次々と発表され好調な売上を示し(とりわけ『東京夜景3』は発売後2週間で重版、都内の大手書店ではベスト10にランキングする)、またその間、夜景のみ写真集(ランドマークのみ)が出版。さらに、東京における第三次ブームが成熟してきた現在、夜景ブームは地方都市にも波及し(大阪臨海部、福岡臨海部・キャナルシティなど)、とりわけ関西では初の夜景本『KANSAI夜景100選』が発表されています。最後に、大型チェーン系列の夜景店(きっかけ型の夜景店)を特徴とする、よりライトでミーハー的な第三次夜景ブームはまもなく終焉。第一次ブーム時に似た、夜景をきちんと鑑賞できる小規模の夜景店(提案型の夜景店)が見直される第四次ブームへと突入することでしょう。つまり、TV,雑誌、書籍などの媒体を含めて「夜景」は一回りし、鑑賞者の成熟による「本物志向」「好み」が強く優先する時期が訪れるからです。
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